自然を感じる
梅雨明けを待たず、6月のある日、柿の葉を摘みました。
初夏の柿の葉には、ビタミンCが多く含まれるため、お茶にするにも最適です♪
私が買ってきた甘柿。
あまりの美味しさに感動した母が、無造作に植えた柿の種。
ゆうに6年は経つでしょうか。放ったらかしにしていて、気がつけば私の背丈より高く成長。
柿の実を収穫するまでには至りませんが、
昨秋には見事な紅葉も愉しみました。
来年こそ柿の葉茶を作ろう!の心躍る思いが、実現へと向かわせてくれたわけです。
「柿の葉っぱさん、お茶にさせていただくね。大切に摘みますね。ありがとう。」
天に向かって伸びていた柿の葉を一枚一枚、慈しむ心で丁寧に枝から離しました。
きれいに洗ったら、新鮮なうちに小さくきざみ…
こちらを40秒ほど蒸しました。
ビタミンCは葉の中の酵素によって減少するため、加熱によってこの酵素を失活させることでビタミンCが残りやすくなると考えられているそうです。
また、柿の葉のビタミンCは「プロビタミンC(ビタミンC誘導体)」であることから、熱による損失が少なく、体内でビタミンCとしてしっかりと働いてくれるという有り難さ。
ベランダで素早く乾かして…
時間をかけ過ぎず、三日間ほどしっかり乾燥させたものが、こちら。
さっそく熱いお湯を注いで10分ほど蒸らし、初めて自作の柿の葉茶をいただくという幸運に恵まれました。
なかなかの出来栄えです^ ^
柿の葉のビタミンCは、果実とはケタ違いの量だと言われています。
とくに今の時期が最高!
これまでは、市販のものを購入していましたが、やはり最も栄養価の高い初夏に手摘みされた無肥料無農薬の柿の葉茶です。
我が家の無肥料無農薬の茶葉と比べてみました。
引けを取らないではありませんかw
実践から学ぶのが常。で、快い飲み比べ♪
ビタミンCもポリフェノールもたっぷり!の味わいです。
『柿づくし』という素晴らしい本で知ったのですが、奈良県の調査によると、刀根早生では、6月5日で生の葉100gあたり1446mg、8月7日には781mg、10月25日には176mgと、ビタミンC含有量に差があるとのこと。
少なめの10月の葉でも果実の二倍以上、
もっとも多い6月初めの葉なら果実の二十倍以上と、高濃度に含まれているそうです。
そのためか、私がこしらえた柿の葉茶には、芳しさの中にもほのかな酸味が感じられ、アスコルビン酸を実感することができました。
また、渋味成分である柿タンニンは、葉で生み出され枝を通して果実に運ばれる…というプロセスをたどります。
有名な消臭力はもとより、抗菌効果やウイルス不活性化も明らかにされています。
空気をきれいにするため、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドの害を抑える働きもあるとか。
重金属や放射性物質を吸着除去する技術研究も進んでいると知れば、ますます心躍ります♪
杜氏がもろみを入れて搾る酒袋を染めるためにも使われ、清酒の清澄剤となるのは、タンパク質と結合する特性によるものです。
よって、ウイルス増殖抑制効果が注目されているのも納得ですね。
新コロ10000分の1に不活化!は、2020年9月ニュースになりましたし、
遡って2012年9月には、柿渋がヒトノロウイルスを不活化する検証をして日本特許が成立しているとのことです。
時宜に適った昔ながらの有効成分が、コロナ禍の表舞台に出ないのは何故でしょうね。
というわけで、今度は柿の葉の有効成分による抗菌作用を実感したく、初の柿の葉寿司をこしらえました。
鯖は、市販のしめ鯖を。
鮭は、秋鮭のスモークサーモンを黒酢でしめて柿の葉に包みました。
(柿の葉寿司用の寿司桶はないので、辞書やら本やら高々と山積みして、ひたすら押す)
比較的大きめの葉を使いましたが、実を収穫していない若い柿の木ゆえ、ご飯も少なめのギリギリサイズ。
こしらえて一日置いてから。
こちらよりも、三日目あたりの方が断然美味しかったのは言うまでもありません♪
自然から体得された先人の智慧にあらためて感動を覚えながら、今を生きる私は自然を深く感じることができました。
まさか、母が植えた種から柿の葉茶、柿の葉寿司が生まれるとは。
もちろん、母には一番に食べてもらいました^ ^
ちなみに、甘くて美味しい柿の種子であったとしても渋柿が生えてくるとのこと。
そんなに自然は甘くはないってことですw
晴れて実を結んだ暁には、ブランデーを使ったアルコール脱渋や、お風呂での湯抜き法、寒風ならぬ温風乾燥で甘味を増してやわらかくする方法を…と、楽しみは拡がります♪
今回のタイトル、「自然を感じる」にちなんで今日の所感を少し。
不自然なものを盲信して、不確かなものを期待しがちな世の人々…
原因から目を背け、結果のみに期待を抱き、自ら知る、自ら学ぶ努力を惜しむのは何故だろう。
誰が言ったのか、どこからの情報なのかと、画面から発信する権威者を尊び、虚飾に満ちた世界から見れば「真・善・美」から遠のくばかり。
真に眼を開くためには、自然を…大宇宙を…生命の源を感じることが肝要かと想います。
本日も最後までお読みくださり、誠にありがとうございました。
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