易しいこと、難しいこと

学びたい!読もう!と思い勇んで買ってみたものの、自分の力量不足ゆえ挫折して先延ばしになっている本が数多くあります。

その中でも、森信三先生の『恩の形而上学』は、極々難しい教育哲学。

今の自分には分からなくても然もありなんと気楽に構え、毎夜毎夜手にとるものの睡魔に勝てず。

知識を得ることの難しさを感じつつ、もう少し長く生きれば分かるようになるのだろうか…と、今に至ります。

生かされているうちに学べることは学び、心と身体を養い続け、ご縁ある人のお役に立てるように努めたい…

そう思うこと自体はなんとも容易いことだけど、実際は未だ未だ難しいことばかりで、どこにも何にも至らぬ自分。

やさしいと思えることすら難しく、難しいことを繙(ひもと)くことはさらに難しいわけでありまして。

なにごとも簡単ではありません。

そんな毎日を過ごす中、これまで喉から手が出るほど読みたかった本がNHK「100分de名著」で取り上げられていたので、さっそくテキストを購入。

自分には手が届かないほど難解な名著の一つが『善の研究』(岩波文庫)。

先ずはこのテキストをもって、人生の悲哀を知り尽くした西田幾多郎の哲学に触れ、生命(いのち)を直観し、物事のありのままを認識できるようになれたら…と、感じています。

「最上の善」とは、個々の人間の中に眠っているものが世に出現し、「円満なる発達を遂げる」こと。それは、現代でいう自己実現とはまったく異なるということ。

「善」と「行為」「意識」の関係。

「善」と「利他」「利己」の関係。

これまで漠然と分かっていたようなことに、哲学者の深い知見を用いて心を向けてみると、己の身体を大切にすることにも繋がるのではないかしらと考える次第です。

突然ですが、こちらは「焼きバナナ」。

皮ごと焼いたバナナ( 皮に長く一本切り目を入れます)に、シナモン(カシアではなくセイロンシナモン)をふってから、黒胡麻きな粉もふっています。

身体を冷やすバナナは温めて、内臓の機能を高めながら毛細血管の循環を善くしたり身体を温めるシナモン。

バナナにもシナモンにも、心身の疲労に役立つマグネシウムが含まれますが、更にマグネシウム豊富な黒胡麻きな粉を加えています。

たまに甘いものが欲しくてもご贔屓のお店に行けない時、私の心と身体を満たしてくれる秋冬のやさしい一品。

様々な効能はともかく、まずは味わっていただきたいものです。

西田哲学にならえば、焼きバナナそのものにふれて実在を感じる…ってところでしょうか。

バナナを焼いて食す行為…この純粋経験から、食感や甘さや色など、焼くことによってバナナそのものを知り、ごく身近なこの素材を感じることで、食への感謝の念がより深まることでしょう。

最後になりましたが、台風15号19号の被害からの復旧の最中に起きた21号の被害に際し、心からお見舞い申し上げます。

同時に、今回無事だった自分は、今後も災害時の困難に立ち向かう心身の力を養っておかなければと強く感じています。

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