あの日から
22年前の今日を迎える前日、子どもたちと私は、神戸にあるホテルオークラでのランチを愉しみました。
当時、夫が海外出張中。
夫の両親も、久しぶりに実家の両親と会う私を快く送り出してくれました。
「桃花林」で、お気に入りの 五目焼きあんかけそば をはじめとする料理を味わい、子どもたちが大好きだった 黒胡麻入りあん饅 をほおばった記憶があります。
ロビーでは、父が孫二人の姿を追いかけて、一生懸命写真撮影してくれました。
めったに会えない両親とのランチが嬉しくて、帰りの阪神高速の運転も心が躍ったままでした。
約12時間後、車を走らせた高速道路は崩壊…
あんなに恐ろしい揺れを経験するとは思いもしませんでした。
ちょうど生後6ヶ月になった息子に母乳を与えながら、神戸の街が どんどん火の海と化すのを、同じ神戸に居ながら手をこまねいて余震に怯えるほかなかった状況でした。
当時3歳だった娘でも、克明に記憶しているそうです。
あの日、かけがえのない多くの方が天に召され、様々な深い悲しみのドラマが生まれてしまいました。
今日は、22年前お亡くなりになられた方々の御霊に、謹んで哀悼の意を捧ぐ一日でした。
22年前の前日と同じく、ホテルオークラ神戸。
そこでの講座…
ランチは、同じ「桃花林」。
当時のお隣のテーブル。
生徒さん方と、あの日と同じ五目あんかけ焼きそばを味わい…
本日、ココナッツミルクがかかった山査子のゼリーをサービスして頂きました。
山査子は、気を巡らせて食べたものを停滞させないようにするはたらきもあります。
辛いことを思い出しながらのお食事にならないよう、気を巡らせて頂いたかのようです。
感謝のランチでした。
あちらこちらの悲惨な状況から、20年以上かけてここまで復興した神戸…
今では、まるで当たり前のように神戸でお仕事させて頂いたり、お買い物したり…
自然の脅威に抗うことはできない無力な自分だけれど、この日常に感謝して精一杯生き、自然に対して常に畏敬の念を持ち続け、備えだけは怠らないようにしようと、あらためて心に誓っています。
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